親和中学校・親和女子高等学校

親和女子高等学校 入学式が行われました

2024.04.09

       

4月8日(月)に「親和女子高等学校 第79回 入学式」がおこなわれました。


             

                 第79回 入学式 式辞


 六甲山系からの春風に桜の花も揺れる春爛漫の今日の佳き日、親和女子高等学校第79回入学式を挙行できますことは、この上ない慶びであります。

 ただ今、入学許可をいたしました170名の新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。高等学校から新たに親和の一員になられた皆さん、中学校から進学された皆さんとともに心よりお祝いし、在校生、教職員一同、心より歓迎いたします。

 親和女子高等学校は1887年、明治20年に親和女学校として開校以来、長い歴史を経て本年で137年目を迎える神戸市で最も古い女子校です。

 校祖 友國晴子先生は教育理念として、人間の基本的な在り方 生き方を説く3つの校訓「誠実」「堅忍不抜」「忠怒温和」を掲げられました。人間形成を第一とする教育を実践し、自主自立とともに、めざす未来に向って突き進める女性の育成のため、教育理念は今も親和の「心」として教職員、生徒に脈々と受け継がれています。

 さて、本校は今年度から文科省のSSH新規採択指定を受けました。これは基本的には高校についての事業なので高校1年生以上の理系が主対象となりますが、文系の生徒も含めたできるだけ幅広い生徒の皆さんへ支援ができるように取り組んでいきます。

 新入生の皆さんには、このような輝しい歴史と伝統とともに、進化する親和女子高等学校に入学、進学したことを誇りとし、自信を持っていただきたい。しかし、入学や進学がゴールではないので、多くの立派な先輩方に続くよう、常に向上心を持ち、学びを怠らず一人一人が有意義な学校生活を送ることで、さらに親和女子高校の伝統を継承、発展させてほしいと願っています。

 ところで、皆さんはこれからの高校生活への期待感に、胸を膨らませていることと思います。希望に満ちたその気持ちを、これからの高校生活で存分に発揮されるよう期待いたします。そこで、皆さんの入学にあたりお話ししたいことを述べて、激励の言葉としたいと思います。

 内部進学生の皆さんには、昨年度末の中学卒業式では「人と比べるのではなく、自分自身と比べて成長してほしい」といった話をしました。それは、昨日よりも今日の成長のために、努力をすることは素敵なことであるし、大切であることを意味しています。これからの高校生活では将来の目標をしっかりと持ち、それに向けた成長は、人と比較するのではなく自分自身を高めるように日々努力をすることを、今一度、心に留めてください。

 そしてもう1つは、「今、皆さんが抱いている夢を、次の段階の目標に替えて行動を始めてほしい」ということです。高校生となったばかりの今は、漠然と大学に進学したい、職業はこのような仕事に就きたいなどと考えているかもしれません。

 将来を見据えて、高校生のこの期間に何をすべきかを、受け身ではなく、能動的に自ら取り組んでほしいのです。そのためには「時、いわゆる時間を大切にすること」です。

 皆さんの多くは、これまでの時間の大切さ、貴重さを実感する機会がなかったと思います。時間は見えないもの、何もしなければ、知らず知らず過ぎてしまいます。今、この時は今しかありません。この親和女子高校でしかできないこと、人によっては、勉強、親友会、部活動、自分の能力を高めるための課外活動と、それぞれ異なるかもしれません。今日という日を大切にして、有効に遣い、目標に向って努力を積み重ねてください。新入生の皆さんは知らないかもしれませんが、女優の山本富士子さんは次のようなことを言っています。

 きのうという日は 二度とかえらぬ日

 明日という日は まだ見ぬ未来

 今日という日は 大切に生きる

 最後になりましたが、改めてまして、保護者、ご家族の皆様方に一言お祝いとお願いを申し上げます。本日は誠におめでとうございます。今後は私ども教職員が心を1つに結束して、全力を尽くし、生徒1人ひとりの自己実現に向けて支援して参りたいと存じますが、学校、家庭がそれぞれの役割と責任を果たし、互いに手を携えてお嬢様を育まなければなりません。どうぞ、保護者、ご家族の皆様方も本学園の教育方針に深いご理解を賜り、ご協力をいただきますようお願い申し上げます。

 それでは、入学生の皆さんにとって、親和女子高等学校での高校生活が意義深いものになりますよう、心から願いまして式辞といたします。


令和6年4月8日   親和女子高等学校長 中村 晶平