親和中学校・親和女子高等学校

親和中学校 入学式が行われました

2024.04.10

4月9日(火)に 「親和中学校 第80回 入学式」がおこなわれました。



                 第80回 入学式 式辞


 六甲山系から吹き降ろす春風に桜の花も舞う今日の佳き日、親和中学校第80回入学式を挙行できますことは、この上ない慶びであります。この晴れの席に法人役員、汲温会員、育友会員、各位多数のご臨席を賜り、高いところからではございますが、厚く御礼申し上げます。誠にありがとうございます。

 ただ今、入学許可をいたしました107名の新人生の皆さん、ご入学おめでとうございます。晴れて親和中学校に入学されたことを心よりお祝いするとともに、皆さんを在校生、教職員一同、心より歓迎いたします。

 親和中学校は1887年、明治20年に親和女学校として開校して以来、長い歴史を経て本年で137年目を迎える神戸市で最も古い女子校です。

 校祖 友國晴子先生は教育理念として、人間の基本的な在り方、生き方を説く3つの校訓「誠実」「堅忍不抜」「忠怒温和」を掲げられました。「誠実」は「言葉や行いに裏表のない誠の心」、「堅忍不抜」は「つらいことに負けず耐え忍ぶ心」、「忠怒温和」は「おだやかな思いやりの心」を意味しています。人間形成を第一とする教育を実践し、自主自立とともに、めざす未来に向って突き進める女性の育成のため、これらは今も親和の「心」として教職員、生徒に脈々と受け継がれています。

 そして、今年度から新しく3つのコースが立ち上がります。皆さんはそれぞれのコースで学習への興味関心を高め、様々な学力を伸ばしてほしいと願っています。

 また、本校は今年度から文科省のSSH新規採択指定を受けました。これは基本的には高校についての事業なので、高校1年生以上の理系が主対象となりますが、中学生についても、支援の対象となることがあるため、できるだけ幅広い生徒の皆さんへ支援ができるように取り組んでいきます。

 新入生の皆さんには、このような輝しい歴史とともに、進化していく親和中学校に入学したことを誇りとし、自信を持っていただきたい。今後は多くの立派な先輩方に続くよう、常に向上心を持ち、学びを怠らず1人ひとりが有意義な学校生活を送ることで、さらに親和中学校の伝統を継承、発展させてほしいと願っています。

 さて、皆さんは中学入試を乗り越えた安堵感とともに、これからの学校生活への期待感に、胸を大きく膨らませていることと思います。希望に満ちたその気持ちを、コロナ禍も明けたこれからの学校生活で、存分に発揮されるよう期待いたします。

 そこで、皆さんの入学にあたり、中学入試にかけたその努力をたたえるとともに、お話ししたいことを2つ述べて、歓迎の言葉としたいと思います。

 1つ目は「素晴らしい友をつくり、素晴らしい恩師を見つけてほしい」ということです。

教育学者の森信三はこのような言葉を残しています。

「人間は一生のうち、逢うべき人には必ず逢える

 しかも、一瞬早すぎず、一瞬遅すぎない時に」

 皆さんは今日からこの親和中学校で、時と場を共有する不思議な縁(えにし)で結ばれているのです。中学校での学校生活では様々な出逢いがあります。どうか、ホームルームや部活動、学校行事などの学校生活の中で友情の絆を深め、互いに励まし合って互いに成長させてほしいと思います。

 そして、2つ目は「皆さんには将来の夢を追い、そのために目標を定めてほしい」ということです。

 皆さんは小学校でよく努力した生徒であり、中学生となったばかりの今は、漠然と大学に進学したい、職業はこのような仕事に就きたいなどと考えているかもしれません。小学生の頃は夢を見ていたかもしれません。これからは夢を見るだけでなく、夢を追って中学生のこの期間に何をすべきか、目標を定めてほしいのです。そのためには様々な人と話して他人の考えを聞き、本を読むなどして情報を得て、じっくりと考え、自分を見つめてほしいのです。

 これらを受け身ではなく、能動的に自ら取り組んでください。この親和中学校での時間を大切にして、有効に遣い、目標に向って努力を積み重ねることを願っています。

 最後になりましたが、改めまして、保護者、ご家族の皆様方、お嬢様のご入学、誠におめでとうございます。本日、本校にお預かりした上は、私ども教職員すべてが心を一つに結束して、全力を尽くして生徒一人ひとりの教育に専念する所存であります。どうぞ保護者、ご家族の皆様方も本学園の教育方針に深いご理解を賜り、ご協力をいただきますようお願い申し上げます。

 それでは、入学生の皆さんにとって、親和中学校での生活が意義深いものになりますよう、心から願いまして式辞といたします。

令和6年4月9日 親和中学校長 中村 晶平